080531 脳を攻略!最強のプレゼンテーション 吉田たかよし PHPビジネス新書
脳を攻略!最強のプレゼンテーション (PHPビジネス新書 56)
- 作者: 吉田たかよし
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/04/19
- メディア: 新書
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【目次】
序章 聞き手の「脳」を攻略せよ!
第1章 「扁桃体」を攻略して第一印象を決めろ!
第2章 「海馬」に効くキーワードで記憶に残せ!
第3章 「大脳辺縁系」に訴える右脳言語を使え!
第4章 「視覚連合野」を視線と図解で攻略せよ!
第5章 「A10神経」を刺激する欲望に火をつけろ!
第6章 「側頭葉」にピンとくる言語表現をねらえ!
第7章 「前頭前野」を疑似会話で活性化せよ!
第8章 「視床下部」を攻略してあがり症を撃退!
【要約】
この著書は脳機能に基づいた効果的なプレゼンテーションについて書かれています。
上記の目次を見ても分かる通りに、脳を部位別に分類し、その部位を効果的に刺激する効果的な説得方法が書かれています。
この本はとても情報量が多く要約は難しいので、興味がある方は是非とも本書に当たって欲しいと思いますが、その中でも特に印象的な部分を私の言葉で紹介したいと思います。
多くの方は、プレゼンの目的を履き違えています。プレゼンの目的は「相手に伝える」ことではなく、「相手を説得」することです。そう考えた時に、巷のノウハウ本で紹介されている、話の冒頭で要約やナンバリングを行う方法は間違っています。
なぜなら、この方法では聞き手の興味を奪ってしまう上に、脳に過度の負担をかけてしまい聞き手にメンタルブロックがかかってしまうからです。というのも、脳機能的に言えば、前者に関しては、脳は初めに全体像がわかったら、その後の内容に対する興味を失ってしまうからです。また後者に関しては、脳は基本的に順列処理の機能が優位なので、ナンバリングによって並列処理を強いられることと、過度に負担がかかり聞き手の脳が嫌気を覚えてしまうからです。
本書には、以上の問題をいかに解決し、脳を攻略して「最強」のプレゼンを行う方法がふんだんに紹介されています。
【書評】★★★★★
人間を理解するに当たりさまざまな学問があります。具体的には心理学や脳科学などがありますが、私はその理論的根拠の客観性の高さは脳科学が最も高いと考えています。
その点、本書は徹底して脳科学的根拠に基づき様々な効果的な説得方法について書かれているので、大変理論的であり納得できます。さまざまなプレゼンテーションや説明方法や話し方の本を読んできましたが、本書は内容の濃さから、その名に恥じず「最強」であると私は感じました。